オランダ出身のプロデューサー2人による覆面ユニット、ドゥープ(Doop)の大ヒットダンスアルバム。
日本でもテレビ・ラジオでかかりまくってヒットした。
ハックルベリー・ジャム
デュビ・ドゥビ・ドゥープ(シドニー・ベルリン・ラグタイム・バンド)
ワン・トゥー!
カイックダンからの招待状
ヨーグルト
ドウドウ
ジャン・レジョとそのオーケストラ
ダクタリ
9. イェース!
オルタード・ステイツ
デュビ・ドゥビ・ドゥープ(カプリコーン・リミックス)
ハックルベリー・ジャム(おまじないリミックス)
デュビ・ドゥビ・ドゥープ(エクステンデッド・ヴァージョン)
ハックルベリー・ジャム(アトランティック・オーシャン・リミックス)
20年代+90年代=中毒性ダンスビート
このドゥープに関しては、謎が多い。
1993年に『デュビ・ドゥビ・ドゥープ(Doop)』が全英チャート3週連続1位のなったのをきっかけに日本でもゴールド・ディスクを獲得するほどのヒットとなった。
翌1995年にリリースされたのが本作、『サーカス・ドゥープ(Circus Doop)』となる。
さらに2010年にはエビアンのCMソングとして起用され再び注目された。
世界的にもかなりのヒットとなったはずだが、オリジナルのアルバムはこれ1枚だけでドゥープ(Doop)というユニットは姿を消している。
- Ferry Ridderhof
- Peter Garnefski
分かっているのは、ドゥープ(Doop)というユニット名は、曲から派生して名付けられたもので元々はホーカス・ポーカスというユニット名で活動していた事くらい。
もしかしたらオランダの音楽界ではこの2人は有名人なのかも知れないが、英語で検索してもこのアルバムの情報がほとんど無く、やっぱり詳細はよく分からなかった。
基本は1920年代流行のビッグバンドによるチャールストン・ダンス+90年代半ば当時流行のハネ系のデジタルビートにスキャットを乗せるという組み合わせ。
これが何ともお洒落なのに下世話で病みつきになるハイパービートを生み出す。
ダンスミュージックの基本どおりの同じリズムをキープ&同じフレーズの繰り返しを守りながらどこかユーモラスでノスタルジックなテクノポップのようにも聴こえる。
収録曲の中で『カイックダンからの招待状』だけが、真っ当なテクノ風でちょっとアルバムから浮いているけど箸休め的な位置づけでこちらも名曲。
代表曲の『デュビ・ドゥビ・ドゥープ』にしてもそうだけど基本的にハネ系のリズムを多用しているのが日本人のツボにハマッたんだと思う。
中毒感があってこんなに何も考えないで楽しめる音楽も珍しい。
アルバムを通して歌はナシで人間の声は入っていてもサンプリングボイスのスキャットのみ。
『ワン・トゥー!』では何やら日本語っぽいボイスサンプリングが使われているが、なぜか何と言っているのか聴きとれない(家へ帰ろう?)。これって日本語じゃないのかな?
『ジャン・レジョとそのオーケストラ(Jean Lejeux Et Son Orchestre)』もいまだにBGMとして聴く機会が多い曲。
タップダンスのようにカツカツ鳴るリズムにドゥビドゥビってスキャットが乗ってるだけなんだけど、強制的に気持ちが上げられる感覚になる。
同様に『ダクタリ』のイントロのフレーズもBGMとして各メディアで聴く機会が多かったスキャット+ハネ系リズムの曲。
ただアルバム後半に行くにしたがって曲自体のインパクトもクオリティもやや尻つぼみって感じで後半のリミックス集に関しては『デュビ・ドゥビ・ドゥープ』が大ヒットしたからアルバムを製作しました的なやっつけ仕事感が強くなってしまう。
いっその事オリジナルの全10曲のみの方が潔くて良かったかも。
アルバム総評
計算され尽くされたアッパー系ジャンク・サウンドは聴くドラッグ的な中毒性のあるアルバム。
本作のヒットでミー&マイやらスキャット・マン・ジョンやら洋楽のスキャットブームが起きるほどのムーブメントになった。
短期間にとりつかれたように聴きまくって飽きてしまって聴かなくなったが、しばらく経つとまたちょっと聴きたくなってくる。
この大げさなアレンジと能天気さがたまらない!
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