サポートメンバーだったギターのウォーレン・ククルロとドラムスのスターリン・キャンベルが正式にメンバーに加わり新体制になった90年発表のデュラン・デュランの一般的に停滞期の6枚目のアルバム。
でもそんなに悪いかな?
- Violence Of Summer (Love’s Taking Over)
- Liberty
- Hothead
- Serious
- All Along The Water
- My Antarctica
- First Impression
- Read My Lips
- Can You Deal With It
- Venice Drowning
- Downtown
派手なシングルはないが良作
アルバム『リバティ』の発表当時は、時期的にもデュラン・デュランの人気は明らかな下降線をたどり、メンバーチェンジもありデビュー当時からのファンからも不評だったようだ。
デュラン・デュランの熱心なファンじゃないからかも知れないけど『リバティ』でも本質的には音楽性はあまり変わった気がしないし楽曲の出来は決して悪くないように感じる。
ギタリストのウォーレン・ククルロとドラマーのスターリン・キャンベルが公式のバンドメンバーとして加わったが、たまにギターのアドリブソロが入る以外は自己主張も少なく加入の影響はさほど感じられない。
確かにタイトル曲である『リバティ』と次の『Hothead』を聴くと当時の流行をそのまま取り入れた感じで凡庸でアレンジもダサく感じる。
『ホットヘッド(Hothead)』とか聴くと普通のブリティッシュロックの王道サウンドでオーソドックスな曲作りでこの曲は古臭くならずに済んでいるがデュラン・デュランらしさってのはあまり感じられない。
人気がないのはその辺りなのだろうか?
『オール・アロング・ザ・ウォーター(All Along the Water)』のゲームの効果音みたいなギターのエフェクターのサウンドとか好きだけどなー。
ベストトラックは『マイ・アンターティカ(My Antarctica)』
妖艶さと未来的なサウンドを併せ持つ実にデュラン・デュランらしい隠れた名曲。
その他にはデジタルロックの『リード・マイ・リップス(Read My Lips)』のサビがT.REXの『ゲット・イット・オン』に似ているのはご愛嬌。
これもカッコいい曲だけどちょっと時代遅れだったのかも。
アルバム総評
この『リバティ』の人気がない理由は、かつてのようなド派手なシングルヒットが無いくらいしか思いつかないが、これって結構日本の洋楽ファンには重要な要素かも知れない。
地味ながら悪くないアルバムなのでリマスターしての再発を願う。
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