ジャパン/錻力の太鼓(JAPAN/Tin Drum)

2020年8月12日

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1981年発表の通算5作目のラスト・アルバムにして最高傑作。

縦横無尽にうねりまくるミック・カーンのフレットレスベースとスティ−ヴ・ジャンセンの変拍子のドラムに乗せたデヴィッド・シルヴィアンの引きつった粘着ヴォーカルは現代でもユニークなバンドと言える。

  1. Gentlemen Take Polaroids
  2. Swing
  3. Burning Bridges
  4. My New Career
  5. Methods of Dance
  6. Ain’t That Peculiar
  7. Nightporter
  8. Taking Islands In Africa

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目次

ジャパンというバンド名

ジャパンと言えばこのアルバムしか聴いた事ないな。日本盤で発売されているのも最近ではこれしなないみたいだし。

バンド名がジャパンでジャケット写真に毛沢東ってのが本当にメチャクチャな東洋趣味。

バンド名の由来は、デヴィッド・ボウイのジギー・スターダストの歌詞の中の♪Come From Japanからで、メンバーは日本に行ったことも無ければほとんど知識もなかったらしい。

インタビューでもバンド名に深い意味はないと発言している。

70年代後半から80年代前半にかけて来日してツアーも行っており、日本でも人気はあった。

JAPANジャパンツアーとか言ってたのだろうか?なんかちょっと笑える。

ロックというよりテクノ寄り

アルバム制作時からラストアルバムと決めていたららしく、従来のロックから遠く離れたシンセサイザーを多用した東洋的なサウンドを追求したオリエンタル・テクノ路線。

特に面白いのが、自由に奇妙に音程を行き来するフレットレスベースと変拍子で前のめりのドラム。

現代だったら打ち込みでこの手の事は簡単に出来るけど、これを人間が演奏しているから妙な味が出て面白い。その辺りは同時期に似たような音楽をしていたYMOとも共通点がある。

ヴィジュアル系ヴォーカルの始祖?

デヴィッド・シルヴィアンの神経質気味に鼻に掛かった粘着質なヴォーカルは、特に日本のヴィジュアル系と呼ばれるバンド(本人達はそう呼ばれるのを嫌う)に直接的にも間接的にも多大な影響を与えた。(例:ラルク・アン・シエルのhyde、GACKTなど)

その孫、ひ孫世代まで加えるとかなりの後継者がいるんじゃないだろうか?

もうこれは一種の雛形になっており、ヴィジュアル系のヴォーカルスタイルの元祖は、デヴィッド・シルヴィアンと言っても良いんじゃないかな。

最も彼らはデヴィッド・シルヴィアンなんてほとんどが知らないだろうけど。

『ゴウスツ(Ghosts)』を聴けばそれが理解できるだろう。

つまり、ヴィジュアル系って西洋人からみるとかなり東洋的なものに映るのかも知れない。

だから、欧米にもヴィジュアル系バンドのファンが結構いたりするのも妙に納得できる。

このスタイルのバンドはイギリスではとっくに廃れているけど、日本では伝統美みたいなスタイルで細々と受け継がれているのだった。

東洋志向に可能性を見出すも世界的な成功は果たせず

『カントン(Canton)』とか聴くと、すごい変なサウンドだけど東洋的なものを感じる。

東洋のバンドが世界的に成功する方向性をこの曲は提示しているようにも思える。

バンド名は、ジャパンだけど日本でも中国とも少し違う、何か架空の東洋の国のイメージしたアルバムのように思える。

デビュー当初、本国イギリスでは人気が出なくて日本では人気という点ではクイーンと同じだが、音楽性がマニアック過ぎたために日本での人気をきっかけに世界的な人気バンドにはなれなかった。

残念ながらアルバム発表の翌年にバンドは解散したのだった。


iTunes試聴&ダウンロード
Tin Drum (2003 Remaster)
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錻力の太鼓

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