デヴィッド・ボウイ/ジギー・スターダスト(David Bowie/Ziggy Stardust)

2022年10月31日

デヴィッド・ボウイ/ジギー・スターダスト

デヴィッド・ボウイのキャリアを語る上で絶対にはずせないアルバム、それがこのRCA4枚目のオリジナル・アルバムで通算5枚目となる代表作、『ジギー・スターダスト』。

それまでのロックにはないコンセプシャルかつ演劇的な要素を取り入れた70年代ロックを代表する1枚でありロック史に残る名盤。

  1. 5年間
  2. 魂の愛
  3. 月世界の白昼夢
  4. スターマン
  5. イット・エイント・イージー
  6. レディ・スターダスト
  7. スター
  8. 君の意志のままに
  9. 屈折する星くず
  10. サフラゲット・シティ
  11. ロックン・ロールの自殺者

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目次

ボウイの代表作であり、ロック史上に残る名盤

アポロ11号が月面着陸に成功して3年経った頃、火星とはどんな星だろう?そこに生物はいるのだろうか?と人々は宇宙に夢をはせていた。
ジギースターダストが発表されたのはそんな時代の1972年だった。

日本で発売された当時の邦題は「屈折する星屑の上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群」(The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Marsをそのまんまの直訳)

『ジギースターダスト』以前にもロック界にコンセプトアルバムはあったが、それらはあくまでもアルバムのサウンドイメージ・コンセプトであり、ステージやインタビューまでもジギー・スターダストという架空のキャラクターになりきって演じるボウイは異彩を放ち一気にロック界の注目の的となった。

アルバムを通してのストーリーは火星から来たエイリアンがロックスターになって苦悩し、やがて熱狂したファンに殺される(自殺させられる?)と言う文章にしたらシンプルかつチープな物語。

それが説得力を持つのはボウイの人間離れしたルックス、この時期特有の甲高い声と表現力、ソングライターとしての並外れた才能すべてがそろってなければならなかった。

それらの才能をフル稼働して出来上がったジギー・スターダストはまさしくロックンロールのマジックで彩られたカッチリまとまったほぼ完璧なアルバムと言える。

この『ジギー・スターダスト』は、架空の世界の架空の物語。
何を言ってもやってもすべてはリアルな夢の中の出来事。

ボウイいわく「暴力的だけど安全な世界」がここにはある。

物語は『5年間』からスタートする。
ポップスターが入れ替わるまでの期間をイメージしたと考えられるこの長いようで短い5年間に人類は終わるかも知れない。

淡々と繰り返されるリズムとは真逆にボウイの歌唱はエンディングに近づくにつれて危機感のある叫びになっていく。

アコースティックかつグラマラス、チープかつゴージャス、繊細かつ暴力的、オレンジ色の髪のエイリアン、ジギーになりきりボウイはギタリスト、ミック・ロンソンを中心とするバックバンド、スパイダース・フロム・マーズとともにロック界を強力に揺さぶったのだった。

後にボウイ本人もインタビューで話していたが、今聴くとサウンドがやや薄く聞こえるが、それは当時の録音機材の関係で仕方のない話だし、時間が経ってもそれを問題にしないエネルギーと魅力が曲にあふれている。

ここ数年の日本でもスターマンやレディ・スターダストが、CMソングになってたりしてその影響力は健在。
ジャケット、コンセプト、演奏、曲、すべてが輝いているアルバム。

それぞれアルバムの1曲ごとにテーマがあり、それは必ずしもアルバムのテーマとは一致しない。
それでも曲同士の繋がりがあってアルバムトータルで聴くと統一感があるように工夫されている。

例えば1曲目の『5年間』と2曲めの『魂の愛』はキーが同じGでテンポも同じ位になっている。
アルバムの導入部でこれをやった事でリスナーを強力にアルバムの世界観にひき付ける事に成功している。
(ちなみにアルバムタイトル曲の『ジギー・スターダスト』のキーもGだ。)

ボウイがアイディアを用意した曲以外は、アレンジの大半はギターのミック・ロンソンが担当。
ストリングスとホーンのアレンジはすべて任されていたそうだ。(ミュージック・ライフ1973年6月号)

アルバム総評

私が最も影響を受けた1枚であり、間違いなく最も最も数多く聴いた一枚でもある。
おそらくCDではなくLPだったら、すり切れていただろうな。

その後のボウイ自身も超えたくても超えられなかったマジックのかかった壁がこのジギースターダストには存在するように思える。
このマジックは簡単には解けそうにない。

何しろこの記事を書いている張本人がいまだにマジックがとけないままなのだから。

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アウトテイク曲とデモ曲

アルバム『ジギー・スターダスト』のRICO盤には、アルバムには収録されなかったボツ曲とデモ曲が収録されていた。
一体何でこの曲がボツなの?ってくらいクオリティが高く1972年のボウイがいかに神がかっていたかが良く分かる。

John, I’m Only Dancing

この次のアルバム、『アラジン・セイン』のオマケ曲として収録されていたこともある曲だが、それとは別バージョン。

同性愛をテーマにした、かなり際どい歌詞で放送禁止になったりもした。

Velvet Goldmine

同名の映画の原曲になったが、アルバムには収録されなかった。
一体なんでこの曲がボツだったのか理解に苦しむほど名曲。

Sweet Head

他の曲に比べるとかなりシンプルなロックンロール曲。
ミック・ロンソンのギターを中心とするスパイダーズのバンド演奏も素晴らしい。

後半に転調して戻る展開がいかにもボウイらしい。

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David Bowie

Posted by nasumayo