フレンテ!/オーディナリー・エンジェル(Frente!/Ordinary Angels)

90年代 洋楽

オーストラリア・メルボルン出身ネオアコバンド、フレンテ!のデビューアルバム。
牧歌的な雰囲気の中にも一筋縄でいかないヒネクレセンスが光るアコースティックでかわいくオシャレな1枚。

  1. ガール
  2. レイバー・オブ・ラヴ
  3. オーディナリー・エンジェル
  4. ロンリー
  5. モースト・ビューティフル
  6. カスカトラン
  7. プリティ・フレンド
  8. ノー・タイム
  9. リフレクト
  10. エクスプロート
  11. アクシデンタリー・ケリー・ストリート
  12. シー/ビリーヴ
  13. デンジャラス
  14. ビザーレ・ラヴ・トライアング
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突然変異?のオージー・バンドのデビュー作

初めてフレンテ!を知ったのは『オーディナリー・エンジェル(Ordinary Angels)』のPVをテレビで観た時だったが、とてもインパクトがあったのを覚えている。

メルヘンチックな映像にアコースティック主体の演奏でありながらクラブサウンドっぽいリズムを取り入れた不思議なサウンドだった。

Frente - Ordinary Angels

興味を覚えてすぐにアルバム『オーディナリー・エンジェル(Ordinary Angels)』を購入して知ったのがオーストラリアのバンドって事だった。

ちなみにオリジナルのアルバムタイトルは『マーヴィンズ・アルバム(Marvin The Album)』という日本人には訳がわからないタイトルなので日本盤では分かりやすくシングルのタイトルだった『オーディナリー・エンジェル』に変更されている。

オーストラリアのバンドって言われないとヨーロッパのバンドとしか思えないような繊細でファンタジーな楽曲、ギターのサイモンのアコースティック・ギターを中心とした演奏にヴォーカルのアンジー・ハードのやや舌足らずなスウィートボイスが乗っかると他のバンドには真似できない独特のフレンテサウンドが出来あがる。

オープニングはピアノ伴奏のみの『ガール』からスタート。

『レイバー・オブ・ラヴ』では、ギターとリコーダーのみという超シンプルなアレンジが曲の良さを引き出している。

Frente! - Labour of Love (1994)

ギターのサイモンとデュエットしたスパニッシュ風の『カスカトラン』、ストリングスアレンジが加わったザ・スミス風の『ノー・タイム』、この手のネオアコバンドには珍しい4ビートの『シー/ビリーヴ』等、曲調はバラエティに富んでいる。

ラストの『ビザーレ・ラヴ・トライアング(Bizarre Love Triangle)』は、ニュー・オーダーのカバー曲。
テクノ・ポップだった原曲を完全アコースティックアレンジでラストに収録するセンスは、このバンドやっぱり只者じゃない!

Frente! - Bizarre Love Triangle

アルバム総評

数曲をデュエットするアンジー(Vo)とサイモン(Gt)はバンド結成時から付き合っている事を公言しており、ラブラブ状態でレコーディングされたアルバム『オーディナリー・エンジェル』独特のファンシーでフワフワしているサウンドは、まさに二人の関係性がそのままサウンドに乗り移ったかのようだ。

しかし、恋人関係を解消して制作した次作シェイプでフレンテは急失速してしまう。

このフレンテのデビュー作『オーディナリー・エンジェル』は、ふたりの恋が生んだ一瞬のマジックだったのかも知れないが、もうちょっと再評価されてもいいんじゃないだろうか。

もう少し時期が遅いデビューで恋人関係が続いていたらカーディガンズみたくアメリカでも売れていたかも知れない。

Amazon等では中古で激安で売っているので機会があったら是非聴いてみて欲しいアルバム。

  • オリジナルリリース 1994年
  • プロデュース Simon Asutin
created by Rinker
Ariola Japan
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