トーマ・バンガルテルとギ・マニュアル・ドゥ・オメン・クリストによるテクノユニット、ダフトパンク(Daft Punk)の2ndアルバム。
日本の初回盤には銀河鉄道999の原作者、松本零士デザインのジャケットを起用しシングル曲『ワン・モア・タイム(One More Time)』のPVでは全面的にアニメーションで製作して話題になった。
- One More Time
- Aerodynamic
- Digital Love
- Harder, Better, Faster, Stronger
- Crescendolls
- Night Vision
- Superheroes
- High Life
- Something About Us
- Voyager
- Veridis Quo
- Short Circuit
- Face To Face
- Too Long
新しいテクノの夜明け
ちょっと聴くといかにもテクノでありながら、この『ディスカバリー』のリズムとコーラスのエフェクトはどう聴いてもディスコ的だ。
2010年以降になって日本ではauのCMソングに起用されたり、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅのプロデューサーとして知られる中田ヤスタカに多大な影響を与えたユニットとして再評価されている。
テクノって聞くと古くはクラフトワークとか日本ではYMOとかその当時の音楽ファンには斬新な音楽で一定のインパクトはあったが、とっつきにくさもあり一般的なそんなに音楽に興味がないリスナーレベルまでは浸透は出来なかったイメージがある。
やっぱりあの独特のカクカクとした機械的リズムが、好き嫌いが分かれるのかも知れないが、『ディスカバリー』でのダフトパンクのリズムは妙に人間臭い。
人間の演奏するグルーヴ感とは違うんだけど、機械でそれを表現しようとしているような印象を受ける。
シングル『ワン・モア・タイム(One More Time)』からアルバムはスタートする。
なんとジャケットをデザインした松本零士がアニメーションでPVも担当している。
一体制作費いくらかかったの?当時のダフトパンクがそんな予算あるとは思えないんだけど。
ここではメンバーはあくまでもバンドとして演奏しているから、このPVだけ見たら知らない人はディスコバンドだと勘違いするかも知れない。
2曲目『Aerodynamic』では、なんと大々的に80年代エレキギターキッズに大人気だった懐かしのライト・ハンド奏法を取り入れている。
しかもちょっとサンプリングする程度じゃなく、他のパートを消してまで長々とフューチャーしている。これだけでちょっと他とは違ったユニークな連中だなと感じさせてくれる。
『仕事は終わらない(Harder, Better, Faster, Stronger)』でも松本零士がPVを担当している。
未来的でありながら懐かしさもある音楽性と映像がマッチしており相乗効果となっている。
アルバム総評
どっかで聴いた事あるようなフレーズを下世話なアレンジと単純なビートに乗せてみたらこんなに気持ちよかった!そんな感じ。
1曲ごとの繋がりはなく単純に楽しめる曲をそろえたのが良かった。
全14曲61分でボリュームもあるが、歌モノの合間にあるインストがいい味出していて聴いていて飽きがこない。
ケミカルブラザーズがロック的なテクノだとするとダフトパンクはディスコ的なテクノ。
いや進化したディスコって言った方が良いかも。
ディスコ世代も若いリスナーも楽しめて発表から10年以上経っても新鮮さを失っていない。
- 【おすすめ関連レビュー】
- 似ている曲- きゃりーぱみゅぱみゅ/PONPONPON&ダフトパンク/ワン・モア・タイム
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