長い沈黙を破った前作『アップル・ヴィーナス』から短期間で2000年にリリースされた。
第2弾?の割には全然音楽性に関連性がないような先祖帰りしたようなギター主体のXTC通算12作目のポップアルバム。全英40位。
- プレイグラウンド
- ステューピッドリー・ハッピー
- イン・アナザー・ライフ
- マイ・ブラウン・ギター
- ボーデッド・アップ
- アイム・ザ・マン・フー・マーダード・ラヴ
- ウィア・オール・ライト
- スタンディング・イン・フォー・ジョー
- ウーンデッド・ホース
- ユー・アンド・ザ・クラウズ・ウィル・スティル・ビー・ビューティフル
- チャーチ・オブ・ウィメン
- ザ・ホィール・アンド・ザ・メイポール ※〈HDCD〉
ラストアルバムであり遅れてきた傑作
正直、XTCが2009年に発表した『ワスプ・スター(Wasp Star)』は、聴く前はぜーんぜん期待してなかった。
前作『アップル・ヴィーナス』は、ただ眠くなるだけのアルバムだったし、『ノンサッチ』以降のXTCにはあまり興味がなくなってしまっていた。
そんな訳で『ワスプ・スター(Wasp Star)』を実際に聴いたのはリリースからだいぶ経過してからで聴くきっかけも安く中古で入手できたからだった。
そんな期待のなさをアンディ・パートリッジ親父は見事に裏切ってくれた。
『ワスプ・スター』 は、『アップル・ヴィーナス』とは対照的なアグレッシブなギター主体のアルバムで全盛期の『ブラック・シー、』や『ビッグ・エキスプレス』あたりを彷彿とさせる。
って言うか『ビッグ・エキスプレス』の後にこの『ワスプ・スター 』がきても何の違和感もないくらい尖った感触もある。
オープニング曲『プレイグラウンド(Playground)』のイントロから入るギターリフは、いかにもXTCって感じがちょっと懐かしい。
『ステューピッドリー・ハッピー(Stupidly Happy)』のエコーの効いたドラムとギターリフのコンビネーションからのアルペジオ、そして後半の美しいコーラス、やっぱりXTC以外の何物でもないサウンドだ。
『ウィア・オール・ライト(We’re All Light)』の美しいコーラスの重ねかたとエフェクターの効いたギターのコンビネーションは、ビートルズ・ミーツ・ニューウェーブって感じでいかにもXTCなんだけど、若い頃よりも余裕を感じる演奏とアレンジが良い。
アルバム総評
今回レビューの為に改めて聴いてみて、うん、結構いいな・・・
円熟という言葉が当てはまらないほど瑞々しい感性と長いキャリアに裏打ちされた演奏と曲作りのテクニックが詰まっている。つーかこれXTCの最高傑作かも!?
好きなバンドの最新作を聴いて「これは良い!最高傑作だ!」と思う事があるけど、ちょっと時間を置くと「やっぱそんなでもないわ」って思う事もある。
今回は時間を置いて聴いてもやっぱり良いんだよなぁ。
結果的にXTCのラストアルバムになってしまったのは本当に残念だった。
ワスプ・スター収録曲の動画
◎XTC関連CD・DVD
Stupidly Happy
Playground
We’re All Light
コメント
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こんにちわ、
『Wasp Star』、一般には否定的な感想の多い中、
「つーかこれXTCの最高傑作かも!?」と言うお言葉は、とても嬉しく感じます。
私にも、これはとても好きなアルバムですし、心地よく聴けるアルバムです。
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こんにちは。
否定的な感想って多いんですか?
ちょっと信じられないですね。
このアルバムはパーフェクトに近い出来だと思ってます。