長年ブートとして流通していたデヴィッド・ボウイの1974年9月5日のロサンゼルスの2枚組ライブアルバムが、『クラックド・アクターライブ』とタイトルが付けられてオフィシャルとしてリリース。
ダイアモンド・ドッグス・ツアーとフィリー・ドッグス・ツアーの合間って言われてもよっぽどのファン以外、なんのこっちゃだろう。
日本盤のみSHM-CD仕様。
[amazonjs asin=”B071ZNBW9T” locale=”JP” title=”クラックド・アクター~ライヴ・ロサンゼルス’74
1. イントロダクション
2. 1984年
3. 愛しき反抗
4. 月世界の白昼夢
5. 美しきもの/キャンディデイト/美しきもの (リプライズ)
6. チェンジズ
7. サフラゲット・シティ
8. アラジン・セイン (1913-1938-197?)
9. すべての若き野郎ども
10. 気のふれた男優
11. ロックン・ロール・ウィズ・ミー1. ノック・オン・ウッド
2. イッツ・ゴナ・ビー・ミー
3. スペイス・オディティ
4. ダイアモンドの犬
5. ビッグ・ブラザー
6. 時間
7. ジーン・ジニー
8. ロックン・ロールの自殺者
9. ジョン、アイム・オンリー・ダンシング(アゲイン)
古くからのボウイファンにとっては、どこかで聴いた事がある音源のひとつがこの74年ロサンゼルスのライブ盤だ。
いくつものブートレグが作られ販売されていた。
しかしマスター音源が2016年11月に見つかり、トニー・ヴィスコンティによって手直しされまさかの正式リリースとなった。
日本盤か輸入盤か
今回は本当に迷った。
日本盤を選ぶメリットがSHM-CDという以外にほとんどないからだ。
収録曲はボーナスもなしで輸入盤と同じだし、ブックレットも同じ。
あるのは日本語の解説のみ。
それでも惰性で日本盤を購入してしまったが、今回は1.000円ほど安い輸入盤でも充分だったかもしれない。
音質
やはりブートとは比べようもないくらいクリアでヌケのあるサウンド。
これでよっぽどのコレクター以外、これまでのブートは不要だろう。
デイヴィッド・サンボーンの存在感
この『クラックド・アクターライヴ』で目立つのがサックスで参加している無名時代のデイヴィッド・サンボーン。
この少し前までのDavid Bowie デヴィッド・ボウイ・ライヴ ではどうにもバンドから浮いていた感があったデイヴィッド・サンボーンのサックスが、かなり馴染んできているのが分かる。
その存在感はリードギターをときにしのぐほどだが、決してボウイのヴォーカルをジャマするほど出しゃばらずに伴奏に徹している。
しかし、サックスとしてのパートは、これ以後のボウイのツアーを見てもこれほどまでに自由に多くのパートを伴奏させているツアーはない。
アルバム、ダイアモンド・ドッグスがサックスをフューチャーしたアルバムというのもあるが、当時のボウイは、かなりサンボーンを買っていたのではないか。
このライブの翌年、サンボーンはデビューアルバムを発表する事になる。
まとめ
収録曲はデヴィッド・ボウイ・ライヴとほぼ同じだから、やっぱりマニア向けのライブ盤だろう。
とは言え、それよりもさらにソウルよりになっていく様子がうかがえ興味深い。
特にDisc2の
7. ジーン・ジニー
8. ロックン・ロールの自殺者
9. ジョン、アイム・オンリー・ダンシング(アゲイン)
までの過去の曲をまったく違うアレンジにしての演奏は圧巻で引きつけられる。
特に最後の『ジョン、アイム・オンリー・ダンシング(アゲイン)』の演奏は、何かに取り付いたようで凄まじいエネルギーを感じた。
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Cracked Actor (Live) [Los Angeles ’74]
デヴィッド・ボウイ
クラックド・アクターライヴ・ロサンゼルス74 の音源
John, I’m Only Dancing (Again)ブート音源
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