サディスティックロックの女王(何のこっちゃ?)スージー・クアトロ のベストアルバム。
ずらりと並んだ前半のシングルヒットの曲たちは迫力満点!後半の曲は日本ではあまり知られていない地味な曲が中心だが全20曲で1,500円はかなりお買い得だった。
- キャン・ザ・キャン
- 48クラッシュ
- デイトナ・デモン
- 悪魔とドライヴ
- トゥ・ビッグ
- フィーバー
- ワイルド・ワン
- ママのファンキー・ロックン・ロール
- オール・シュック・アップ
- メイク・ミー・スマイル
- 恋はドッキリ
- ボーン・トゥ・ラン
- 涙のヤング・ラヴ
- レースに賭けよう
- キープ・ア・ノッキン
- ムーヴ・イット
- ロキシー・ローラー(サケロック)
- 愛のゲーム
- ママズ・ボーイ
- ネヴァー・ラヴ
代表曲を網羅した完全ベスト
70年代前半にイギリスでデビューしているから一部でグラムロックの一派として扱われるスージー・クアトロだが、実はアメリカ人であり、もともとは全然ロックな音楽趣向ではなかったらしい。
プロデューサーの意向で当時イギリスで流行していたグラムロックのブームにうまく乗っかったロックぽくはあるけれど、天性のロックンローラーではなくアイドルのような感じもあるシンガーで日本で言えば90年代の相川七瀬みたいな感じだろうか。
デヴィッド・ボウイなどはそれを何度か茶化したりしていて「ジギースターダスト・モーション・ピクチャー」ではギターのミック・ロンソンを紹介する時に「ギターはスージー・クアトロ!」とかボケをかます場面が収録されている。
そのためかスージー・クアトロの音楽からは何かを表現したいアーティスティックな感性とか社会に対する不満とかはほとんど感じられない。
だけどそれが悪いというのではなく70年代前半のスージー・クアトロからは自分の役割を目いっぱい楽しんでシャウトしているのが伝わってくる。
売り上げ的には本国アメリカではほとんど売れずに日本で売れたというのも何だか納得できる。
日本にはこの手のアイドル系ロック歌手タイプの女性シンガーが古くはアン・ルイスあたりから2000年代以降も木村カエラ、yui等、結構多くいる。
もしかしたらスージー・クアトロあたりがその原型になっているのかもしれない。
代表曲である『キャン・ザ・キャン(Can The Can)』は、1973年に2ndシングルとしていきなり全英NO1となった他、ドイツやオーストラリアでもNO1ヒットとなっている。
また『48クラッシュ』での、いかにもなグラム・ロックなアレンジにシャウトする姿は実に魅力的で男性スターばかりだったグラム・ロック界でスージー・クアトロの存在がいかに目立つ存在だったのかが分かる。
アルバム総評
以前のベスト盤には選曲さらずに残念だったロッククラシックになった『キャン・ザ・キャン(Can The Can)』、『48クラッシュ(48 CRASH)』、『悪魔とドライヴ(Devil Gate Drive)』、『ワイルド・ワン(The Wild One)』などの全盛期の曲がまとめて聴けるのはやっぱり素直に嬉しい。
やはりピークを過ぎた70年代後半以降は楽曲には全盛期のパンチがないしスージー・クアトロの歌唱にも妙なベテランの余裕みたいなのが出てきて落ち着いてしまって面白味に欠ける。
だけど楽曲のレベルはかなり高くどの曲もそれなりに結構楽しめる。
ただスージー・クアトロの歌もバンドの演奏も70年代前半とはテンションが違うのでうまく散りばめて編集の苦労がうかがえる。
コメント
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このベスト盤、70年代後半の大ヒット曲「メロウなふたり」(デュエット曲ですが)が入ってませんねー。なんでだろ?
他の人のブログからの情報によると、現在のスージー・クワトロはラジオのDJをしたりなど、芸能人(?)ぽい活動をしているみたいですよ。
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メロウなふたりって以前のベストにも収録されてなかったから知りませんでした。
デュエットの場合、相手の版権とかもありますからねー
ほうラジオのDJですか。
日本にもそんな感じの人がいますね。
情報感謝です。