ザ・スミスが1987年にリリースした『ハットフル・オブ・ホロウ』以降のシングル曲とアルバム未収録曲を集めた1985年~1987年までのシングル中心のコンピ盤。(全英2位)
シングル以外は寄せ集め的な企画モンなのに楽曲のクオリティが高いのはさすが。
- パニック
- アスク
- ロンドン
- ビッグマウス・ストライクス・アゲイン
- シェイクスピアズ・シスター
- ゼア・イズ・ア・ライト
- ショップリフターズ
- 心に茨を持つ少年
- マネー・チェインジズ・エヴリシング
- アスリープ
- アンラヴァブル
- ハーフ・ア・パースン
- ストレッチ・アウト・アンド・ウエイト
- ザット・ジョーク・イズント・ファニー・エニモア
- オシレイト・ワイルドリー
- ユー・ジャスト・ハプント・アーンド
- ラバー・リング
- ゴールデン・ライツ
シングル+未収録曲のお得な1枚
ザ・スミスを聴いたことがない人にまず最初に聴くことをおすすめしたいのがこの『ワールド・ウォント・リッスン(The World Won’t Listen)』だ。
初期のシングルを集めた同コンピレーション・アルバムである『ハットフル・オブ・ホロウ』以降のほとんどのシングル曲が収められて『心に茨を持つ少年』などアルバムバージョンとはミックスが微妙に違ってたりするし、ザ・スミスの歴史がうまいこと1枚に表現できているアルバムになっている。
もちろん寄せ集めなのでアルバムとしての統一感はないけど18曲も収録されているのはやっぱり嬉しいし、活動期間が短いザ・スミスの代表シングルを集めた、ある意味ベスト盤的な意味合いもある。
『パニック』は、何度か聴いて気付いたけど、どう考えてもT・レックスの『メタル・グルー』を雛形にしている。これはパロディーなのかオマージュなのか?
『心に茨を持つ少年(The Boy with the Thorn in His Side)』は、オリジナル・シングル・ミックスでこちらのほうが、アルバム『クイーン・イズ・デッド』収録バージョンよりもドラムスの音が大きめでワンコーラス事にマリンバっぽいコーラス?が入っているのが心地良く聴ける。
ザ・スミスのシングルの中では最も売れなかったというラストシングルの『ザット・ジョーク・イズント・ファニー・エニモア』の暗さと、どことなく不気味なんだけど美しいギターのコード進行が異彩を放っている。
初期の頃にはなかった新たな可能性を感じる曲ではあったがザ・スミスは結局この曲を乗り越えられなかった。
アルバム総評
普通のバンドだとアルバム未収録曲って言うと、あーなるほどねー、確かにこれはワンランク落ちるねって感じの曲が多かったりするけど、ザ・スミスのような曲が短くてポップなバンドはこんな企画盤がとても便利で違和感なく最後まですんなり聴ける。
ワールド・ウォント・リッスン収録曲の動画
The Smiths – That Joke isn’t Funny Anymore
コメント