ザ・スミス/ザ・クイーン・イズ・デッド(The Queen Is Dead)

ザ・スミス/ザ・クイーン・イズ・デッド The Smiths

ザ・スミスの最高傑作の呼び声高い1986年発表の3rdアルバム。
モリッシーとマーによる初セルフ・プロデュース作。全英アルバム・チャート2位。

収録曲
  1. ザ・クイーン・イズ・デッド
  2. フランクリー、ミスター・シャンクリー
  3. アイ・ノウ・イッツ・オーヴァー
  4. ネヴァー・ハッド・ノー・ワン・エヴァー
  5. セメタリー・ゲイツ
  6. ビッグマウス・ストライクス・アゲイン
  7. 心に茨を持つ少年
  8. ヴィカー・イン・ア・テュテュ
  9. ゼア・イズ・ア・ライト
  10. サム・ガールズ
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シングルは不発だったが評価を決定付けた代表作

サイド・ギタリストのアンディ・ロークがヘロイン中毒となりバンドを離れ、代理メンバーとしてクレイグ・ギャノンが加入した。彼は半年ほどバンドに在籍してツアーにも参加してから脱退したが、後に曲作りの著作権とギャラを巡ってバンドを訴えて面倒を起こす事になる。

さらに契約がこじれた事でアルバム・リリースが8ヵ月も遅れるトラブルにも見舞われた。

明らかにバンド内はゴタゴタしていたが、ザ・スミスはバンドとして成熟期を迎えようとしていた。

前作まで全面的にエンジニアとプロデュースしてきたジョン・ポーターに替わり、本作ではモリッシー&ジョニー・マー名義のセルフ・プロデュースになり、エンジニアにはスティーブン・ストリートが参加している。

ジョニー・マーは、12週間アルバム制作に没頭してレコーディング中にほとんど太陽の光を浴びていないて病気になりそうだったとコメントしている。

アルバムタイトル曲『ザ・クイーン・イズ・デッド(The Queen Is Dead)』の軍歌風の意表を突いたイントロからスタートする。

タイトルもサウンドもそれまでのザ・スミスになかったほど攻めた曲で歌詞は当時のイギリスに対する皮肉と不満が込められている。

ギターの歪みは最小限でありながら、スピード感のある激しい演奏がバンドとしても一体感と成長を感じるザ・スミス流パンクロック・ナンバー。

オープニングから曲のエンディングまでよく聴くとずっと鳴っているギターによるフィードバック・ノイズは、ジョニー・マーが準備している時に音量を大きくしたままスタンドにぶつけてしまい偶然に生まれたものだが、メンバーやスタッフの評判が良いのでそのままレコーディングされた。

The Smiths - The Queen Is Dead - A Film By Derek Jarman (Official Music Video)

『フランクリー、ミスター・シャンクリー(Frankly, Mr. Shankly)』は、機材トラブルでミックスが間に合わず、アルバム中、唯一ジョン・ポーターが手掛けた曲だった。

シングル曲は2曲あるがいずれも目立ったヒットはしなかった。

ジョニー・マーがスミスにとっての『ジャンピング・ジャック・フラッシュ』と語った印象的なギターリフで始まる『ビッグマウス・ストライクス・アゲイン(Bigmouth Strikes Again)』は全英26位。

コーラスでアン・コーツ名義と表記があるが、これはモリッシーが歌ったテイクを女性の声のようにエフェクトをかけて編集している。

The Smiths - Bigmouth Strikes Again

もう1曲の『心に茨を持つ少年(The Boy With The Thorn In His Side)』もスミスを代表する曲にはなったが全英23位止まりだった。

The Smiths - The Boy With The Thorn In His Side

アルバム総評

これまで『ザ・クイーン・イズ・デッド』が一般的にはザ・スミスの最高傑作というのはイマイチ納得できなかったが、あらためて聴いてみてやはりオリジナル・アルバムの中では収録曲のクオリティ、バランスを考えると代表作であり最高傑作と言って良いだろう。

アルバム発表後、やや低迷していたバンドの人気は一気に頂点に達したが、ジョニー・マーはザ・スミスをU2のような世界的ロック・バンドにする気はなく、国外ツアーには消極的でワールド・ツアーには出なかった。

どんな小規模でも日本にツアーで来ていたら日本での知名度も人気も大きく違っていただろう。

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