ザ・スミス/ハットフル・オブ・ホロウ(The Smiths/Hatful of Hollow)

2021年4月16日

ザ・スミスのデビューから2ndアルバムの間に発表されたBBCラジオセッションを中心とした編集盤。
実質的に初期ザ・スミスのベスト盤的な内容になっている。

ハットフル・オブ・ホロウ

1. ウィリアム
2. ホワット・ディファレンス・ダズ・イット・メイク?
3. ジーズ・シングス・テイク・タイム
4. ジス・チャーミング・マン
5. ハウ・スーン・イズ・ナウ?
6. ハンサム・デヴィル
7. ハンド・イン・グローヴ
8. スティル・イル
9. ヘヴン・ノウズ
10. ジス・ナイト・ハズ・オープンド・マイ・アイズ
11. ユーヴ・ゴット・エヴリシング・ナウ
12. アクセプト・ユアセルフ
13. ガール・アフレイド
14. バック・トゥ・ジ・オールド・ハウス
15. リール・アラウンド・ザ・ファウンティン
16. プリーズ・プリーズ

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デビューアルバムから録り直し+シングル曲

ファーストアルバムのあまりにも冷静すぎた演奏が一部ファンから不評だったザ・スミスはBBCラジオで放送されたセッションとシングルのB面をアルバムにしてしまうというひとつの賭けにでた。

その結果『ハットフル・オブ・ホロウ』は、ファーストアルバムの欠点を補って余りある躍動感と力強さのあるザ・スミスを代表するアルバムとなった。

1曲目のアルバム未収録『ウイリアム』から1stにはなかったスピード感がある。
この曲はたった2分9秒でワンコーラスとサビの繰り返しで終わってしまう。
つまりほとんどのポップソングにはあるはずの2番が存在しないのだ。

84年といえばMTV全盛の時代だからこんな『ウイリアム』を1曲目に持ってきただけでも十分挑戦的なザ・スミスというバンドの意図が感じることができる。

『ハットフル・オブ・ホロウ』の大半の曲はファーストで収録されたバージョン違いだが、どれもドラムが強調された勢いのある演奏でモリッシーのヴォーカルも硬さがとれてなめらかに聴こえる。

ただ『ディス・チャーミング・マン』だけはイントロの印象的なジョニー・マーのギターフレーズがカットされてしまっているのでファーストのほうが印象的でカッコよく聴こえる。

曲が短いおかげでアルバム(当時のLP)で16曲も収録されているっていうのも良かった。

しかし、すでに考えようによっちゃお蔵入りするような音源だからいまだにCDで16曲ってのも、ちとさびしい気がする。
なんかアウトテイクでもないんでしょうかBBCさん。

ザ・スミスの音楽は大人になったら卒業する音楽だという人もいる。
だけどそれはあまりにもモリッシーの詞に重点を置きすぎてはないだろうか?

実際私は歌詞カードなんてほとんどパラッとしか見ないしモリッシーの歌詞はそれほど好きというほどでもない。

以前もどこかで書いたけど英語ができなくて良かったと思うのは歌詞に惑わされずにその音楽の本来の良さがわかるってこと。

歌詞に意味を求めねければザ・スミスの音楽はいつ聴いても美しいままだった。(リアルタイムで聴いてないんだけど)

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【アルバムデータ】

  • リリース 1984年
  • チャート 全英7位

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The Smiths

Posted by nasumayo