田村英里子の全オリジナルCDアルバム

2020年5月23日

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田村英里子

田村英里子は、80年代後半から90年代前半に活躍したアイドル歌手で愛称はえりりん(元祖)。

当時はまあまあ好きってくらいで歌手としてはほとんど興味がなかった。

にも関わらず最近になって過去の音源や映像を見直して自分の中で突如、田村英里子ブームが来てしまったので全アルバをまとめてみた。

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目次

May Be Dream

May be Dream

全曲を筒美京平が作曲したデビューアルバム。

当時の流行のユーロ・ビートを取り入れながら見事なアイドルポップに仕上がっている。

オープニングの『連れてって』では危うげな少女の心情を見事にサウンドと歌詞で表現している。

デビュー曲の『ロコモーション・ドリーム』ではわざとなのかキーが高めでちょっと苦しそうに歌う姿が印象的。

この曲のバックでキュルキュル鳴っているシンセの音が面白いなとアレンジは誰かと思ったら、後にミスチルやMy Little Loverのプロデューサーとして知られるようになる小林武史だった。

小林は他にも合計4曲を担当しており、筒美京平作曲、小林武史編曲という鉄壁のメンバーだった。

『夏まで Cheek to cheek』では英里子を信じてのフレーズもある。

アイドルの名前の歌詞に入れるのは松本伊代以降常套手段だった!?

幼い声と歌い方はこの時期ならではの魅力があり、アイドルポップとしては一番のアルバム。

型番 CT32-5521

May be Dream

May be Dream

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My Self

マイセルフ

デビュー作から約7か月で制作された2ndアルバム。

本当に当時はリリース感覚が短かった!

オープニングからシングルの『真剣(ほんき)』でスタート。

しかしそれ以前にリリースされたヒット曲の『好きよ』が収録されていないのは残念。

サウンド的にはデビュー作を受け継ぎながら、筒美京平が全曲を手掛けたのに比べると楽曲のクオリティが下がり、早くも頭打ち感が出てきた。

筒美、松本コンビの『REVOLUTION』か『NEXT』は、シングルカットしても良かったんじゃないかな。

編曲に小林武史の名前がないのも地味に効いている感じ。

マイセルフ

マイセルフ

田村英里子
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Behind the Heart

前作の物足りなさを補って余りある力作であり、90年代アイドルポップスの名盤。

なぜか表よりも裏面のジャケット写真のほうがかわいい。

最初と最後の曲がフュージョンみたいなインスト曲になっており、あんまりアイドルのアルバムにはない展開。

バンドメンバーの表記は手元のCDには書いてないから不明だが、かなりの腕前のメンバーをそろえていたはず。

現代ではひとりのアイドルのためにこれだけ手間暇かけたアルバムの制作は不可能なので、そういった意味でも貴重なアルバム。

2曲目の『そよ風のプロローグ』は、『My Self』にも収録されていたシングルカットされていないけど、かなりの名曲。

あえて同じ曲を同じ曲順で収録しているのは短期間でこんなに歌唱力が付きましたよっていうアピールだろうか。

バージョン違いで録り直しているが、はるかにこちらのほうが落ち着いて良い。

作曲したマーク・デイビスって人が何者かは調べても良くわからなかった。

田村英里子の代表曲のひとつの『リバーシブル』は、『部屋とYシャツと私』のヒット曲で知られる平松愛理が作詞作曲。

曲自体はメチャクチャ良いんだけど、歌詞の内容は元カレに鉢合わせして一緒にいる男はただの友達なのよと心の中で言い訳してずっと好きだっていう気持ちを感じたっていう、その一緒にいた男の気持ちになると何だかいたたまれない内容。

平松愛理は合計4曲に関わっていてすべてが田村英里子の声と非常にマッチしていて相性の良さを感じる。

これだけ良い仕事をしてるならこれ以降のアルバムも作曲して欲しかったのに何でここで切った?

そして持ち曲の中でも屈指の名曲である『Domino』。

初期のような無理目の高いキーではなく、最適な音域で作曲されており、イントロの不協音から2度の転調などドラマティックな展開と憂いを帯びた伸びやかな歌声が魅力的だ。

アルバム全体を通して非常に丁寧に制作されており、スタッフ一丸となってこのアルバムを成功させたい!という思いが伝わってくる。

Behind the Heart

Behind the Heart

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Der Traum

Der Traum

4曲入りのミニアルバム。

全曲イントロでえりりんの語りが入っているいかにもアイドルの企画盤といった内容。

作曲は主に関根安里が担当。

悪くないんだけど、こんな中途半端なボリュームじゃなくフルアルバムで聴きたかった。

型番 TOCT-6004

デェア・トゥラウム

デェア・トゥラウム

田村英里子
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太陽のバカンス

太陽のバカンス

アイドルとプロの歌手の過渡期ともいえるアルバム。

最初の『秘密のヴェール』からめっちゃ地味。

この路線は20代後半以降でも十分行けたはず。

曲調もアイドルっぽい曲もありながら、歌唱力があり過ぎて合わなくなってきている。

歌がうまいのは分かるんだけど、これは売れないだろうなーって中途半端な内容。

初期のような大物作曲家の起用も少なく凡庸な仕上がり。

最後にシングルになった名曲『リトル・ダーリン』が収録されているのだけが救いか。

音楽とは関係ないけど、この時期におばさんパーマにして人気が一気に落ちたように思う。(でも当時こんな髪型流行ってたんだよな)

リトル・ダーリン

田村英里子の楽曲の中でベストソングは?聞かれたらこの『リトル・ダーリン』を挙げる。

時間が経過しても色あせない普遍的なメロディと歌詞、アレンジ、そしてそれを歌い上げる歌手として実力と声。

『ドミノ』とどっちにしようかと迷ったけど、少年アシベ2のエンディング・テーマにもなった曲で知名度も高いのでこちらがベストソングかなと。

サビの英語の発音が本格的!

少女でいられたら

『最後に教えて』のエスニッククラブサウンドで今度のアルバムはこの路線か?と思わせたら、この1曲だけだった。

井上ヨシマサ作曲はこの他に1曲のみで、あと3曲あればアルバムの方向性が分かるのに作曲者がバラバラで曲調もバラバラな内容。

なんでこの路線で勝負に出なかったのか本当に悔やまれる。

相変わらず一貫性がなく場当たり的な展開。

おまけトラックとかが流行した90年代前半なのに全10曲というボリュームも制作側のやる気のなさを物語っているようだ。

TOCT-6520

今の私で…

今の私で…

このアルバムから明らかに毛色が変わってきてアーティスト路線になってくる。

アルバム中の半分の5曲を自ら作詞。

沢田知可子が作曲した『Only Sweet Heart』からその傾向は明らかでもう完全にJ-POPの歌手のようだ。

かなり難しい曲なのに完全に歌いこなしている。

シングルカットされた『素敵な雨』は、代表曲としてまず挙がらない曲だが、隠れた名曲。

ここまでの良い流れをぶった切るのが、おニャン子のゴールデンコンビとして知られる後藤次利作曲、秋元康作詞の『偶然を待てない』。

曲自体のアレンジもセンスが古いし、詞も下世話で昔の歌謡曲みたい。

これだったら本人に作詞させたほうが良かったのでは?

その後もこれといった曲がなく相変わらずこのアルバムならではのカラーは出せないまま最後まで行ってしまう。

Sure

もう完全に開き直ったのかオープニングから英語の歌詞の『Out Of The Blue』からスタート。

他にもデビー・ギブソンのカバーもあり、完全に洋楽志向になった。

英語歌詞の曲でも以前から英会話を勉強していた甲斐もあってか見事に歌いこなしている。

この英語力が今後、アメリカでのドラマ出演にも繋がってくるのだろうか。

デニース・ベルフィールドが大部分の作曲を手掛けた事でトータルのサウンドイメージが久々に固まった印象がある。

ヒットはしなかったが『Kara Kara天気』と『人形のTシャツ』、『明日の行方』と3曲もシングルを収録しているのは初めての事だった。

朗々と歌い上げるバラード『Dear…』やスウィング・アウト・シスター風アレンジの『Kara Kara天気』など聴きどころは多い。

中でも自ら作詞した『明日の行方』は、プロの作家の歌詞と比べてもまったく引けをとらず、ついにアーティースト田村英里子が完成したという印象を受ける。

しかし、アイドル性を期待していた従来のファンはついていけず、新たなファンも獲得できずにアルバムはチャートの下位に低迷し、これ以降2枚のシングルを発売したがアルバムは発表されていない。

最も売れなかったこの『Sure』の音楽性が最も高く、その希少性からプレミアが付くという皮肉な結果になっている。

TOCT-8157

Sure

Sure

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まとめ

田村英里子は、なぜか売れなかったという人がいるが、当時はアイドル冬の時代。

同世代の西田ひかるや高橋由美子よりも歌手としての実績は上だったし、島崎和歌子に至ってはバラエティーに行ってしまった。

その中で最後のソロアイドル世代としてかなり健闘していたのだ。

80年代半ばのデビューだったらレジェンド級のアイドルになっていたかも知れないし、90年代後半以降ならグループアイドルの中心メンバーになれる素材だった。

ただ『誘惑のチャチャ』以降は、明らかに方向性を誤って迷走してしまった。

もし、彼女に森高千里のような自己プロデュースの能力があったなら?等ど考えてしまう。

当時の私は、宮沢りえや牧瀬里穂のほうが好きで田村英里子にはそれほど興味はなかった。

しかし、時間が経過して改めて聴いてみると『歌手』として魅力があるアイドルだと気づいた。

なんであの当時は気づかなかったんだろう?

宮沢りえも牧瀬里穂も歌下手だったじゃん!と思っても今更仕方がない。

おそらく当時は田村英里子がちょっと気になるアイドルって程度で、その歌唱力にはまったく注目していなかったのだろう。

結構、私と同じような思いの人はいるのかも知れない。

YouTubeなどで過去の映像を見る事ができるようになったおかげで、彼女の再評価に繋がる事に期待したい。

尚、田村英里子のアルバムすべては、Amazon Music Unlimitedで無料試聴する事が可能。(通常1か月間、キャンペーン時3か月間)

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J-POP

Posted by nasumayo