2010年にオンエアしていたiPod nanoCMソングで『ブルジョア・シャングリラ(Bourgeois Shangri-La)』が抜擢されたスウェーデン出身のシンガーソングライターの5thアルバム。
従来のスウェディッシュポップの枠を超えるスケールの大きさとトンガリ具合がいい味出している。
- Bourgeois Shangri-La
- I Heard Of A Girl
- Dirty Old Man
- True Love Stalker
- Polythene Queen
- Is This The End
- Dancing The Whole Way Home
- Stuck In The Sand
- A Daughter Or A Son
- The Boy In The Fancy Suit
- Stupid Girl
90年代のスウェディッシュブームとは違う趣の音楽性
iPod nanoのCMソングだった『ブルジョア・シャングリラ(Bourgeois Shangri-La)』を聴いた当時、強烈なインパクトがあったのでどうしてもこのミス・リーの『ダンシング・ザ・ホール・ウェイ・ホームDANCING THE WHOLE WAY HOME』を聴いてみたくなってツタヤで探してみたら置いてあった。
2010年頃だと普通に聴きたい音楽があるとレンタルで探すのが定番でちょっと話題になった曲が収録されているアルバムだと日本盤が発売されていたんだな。2020年代になってからと隔世の感がある。
この『ダンシング・ザ・ホール・ウェイ・ホーム(Dancing The Whole Way Home)』は、音楽性はもちろんの事、ジャケット・デザインがすごい好みなんで大好きなアルバム。
ミス・リーというあやしい中国人のような名前はリンダ・カールソンというスウェーデン出身シンガーソングライターのステージネームとの事。
アルバムは本国スウェーデンチャートでは最高8位を記録している。
日本盤は、いきなり『Bourgeois Shangri-La』からスタートするが、どうやらオリジナル版では9曲目に収録されていたようだ。
ミス・リー単独ではなく同じスウェーデン出身のミュージシャン、アマンダ・ジェンセンと共演曲。
構成、アレンジ共に実にシンプルだが、ポップかつキャッチー、そしてキュートでちょっとノスタルジックなアレンジが効いているでCMソングに抜擢されたのも納得のイカした曲だ。
CMソングの場合、1曲まるごと聴いてみると「あーそんなに良くなかった・・・」って事もあるけど、たった2分42秒で終わってしまうのでまったくそんな心配はなかった。
さて問題はそのほかの収録曲だが、これがまた良かった。
どことなく60年代ポップスを思わせる『I Heard Of A Girl』は、シングルカットされスウェーデンチャート39位を記録。
『Dirty Old Man』のストリングスとバンドサウンドをミックスさせた演奏も60~70年代風のフレンチ・ポップ風でオシャレな曲。
さすがに『ブルジョア・シャングリラ(Bourgeois Shangri-La)』ほどキャッチーな曲はないもののミス・リーのハスキーな声とスッキリとしたアレンジが心地よい。
アルバム総評
ミス・リーは、それまで日本で人気になっていたトーレ・ヨハンソン一派のスウェーデン出身ミュージシャンとだいぶ毛色が違い、何か毒気のようなモノもように感じるしワールドワイドに人気が出そうなスケールの大きさも感じた。
どことなくビートルズとビョークの影響も感じさせつつキャバレーちっくな下世話な仕上がりが良い。アルバム中、捨て曲なし。
残念ながらどうやら日本盤は本アルバムだけの発売だったようだ。
このアルバムは30日間、無料利用できるAmazon Music Unlimitedに含まれています。
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