オリビア・ニュートン・ジョンとジェフ・リン(E.L.O.)による映画「ザナドゥ(Xanadu)」のサウンドトラック。(81年リリース全英2位、全米4位)
映画の内容はB級ミュージカルSF作品ながら天性の表現力と歌唱力を持った歌姫と名曲を創り出す職人の近未来的エレクトリックポップの共演はまさに奇跡のマジック!
- アイム・アライヴ
- フォール
- ドント・ウォーク・アウェイ
- オール・オヴァー・ザ・ワールド
- ザナドゥ
- マジック
- 恋の予感
- ダンシン
- サスペンデッド・イン・タイム
- 気の合うふたり
映画はコケたがサントラは成功
オリビア・ニュートン・ジョンが歌う映画『ザナドゥ』のタイトル曲を初めて聴いたのはラジオだった。
一度聴いただけで映画も観た事ないのに、すぐにサントラが欲しくなり、近所のCDショップへ行って一生懸命探したけど見つからなかったのはオリビア・ニュートン・ジョンのコーナではなく実はELOのコーナーに置いてあったからというのは後から知った事だった。
その後、映画ザナドゥのほうはレンタルで借りて観たが、ストーリーとかは全くと言っていいほど印象になくて、残っているのは音楽が良かったという印象だけだった。
って言いながらDVDが安価で発売されていたのでつい買ってしまったわけだが。
映画の中でのオリビア・ニュートン・ジョンの役どころは、 地上に降りてきた音楽の女神ミューズ。
やっぱりじっくり映画を見てもストーリーは全然入ってこずに楽曲の良さだけが際立っている特殊な映画だった。
カンジンの『ザナドゥ』のサントラの方は、数年後にAmazonで見つけてやっと聴くことが出来た。
前半が5曲がELOでプロデュースもェフ・リンが担当、後半がオリビア・ニュートン・ジョンの楽曲をジョン・ファーラーがプロデュースするという構成で発売したLP時代はA・B面に分かれていたそうだ。
映画のタイトル曲であるロマンティックでSF的なサウンドの『ザナドゥ』は、両者の持ち味をいかんなく発揮したポップ史上に残る名曲であり全英1位、全米でも8位を記録するヒットとなっている。
ジェフ・リン本人が歌ったELOバージョンも悪くはないとは言えオリビア・バージョンには遠く及ばない。この曲はオリビア・ニュートン・ジョンが歌ってこそ魅力が全開になる楽曲と言える。
この1曲だけでもこのサントラCDを買う価値は充分にあるはず。
さらに次の『マジック』は全米NO1になる大ヒット曲となっている。
クリフ・リチャードとのデュエット曲の『Suddenly』はドラマティックかつロマンティックに演出したと思えば、ジーン・ケリーとのデュエット曲の『Whenever You’re Away From Me』ではスタンダード風に聴かせたりとアルバムの中でさまざまなバリエーションがあり、聴き手を飽きさせない構成になっている。
ちなみに『アイム・アライヴ』とタイトル曲を合わせてPUFFYのアジアの純心の元ネタとして知られている。
『マジック』は、シンプルな曲だが、ギターのクリーントーンとオリビアの澄んだ声がマッチして後半に行くにつれてジワジワと盛り上がってくる。
アルバム総評
本作から『ベスト・オブ・オリビア・ニュートン・ジョン』には3曲も収録されている。
それが何よりこの『ザナドゥ・サウンド・トラック』楽曲の完成度の高さと当時のオリビア・ニュートン・ジョンの好調さと人気の高さがうかがえる。
オリビア・ニュートン・ジョンとジェフ・リン、2つの全くちがう個性の融合がここまでうまくいった例は非常にまれと言えるだろう。
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