ザ・ジャム/セッティング・サンズ(The Jam/Setting Sons)
ポール・ウェラー率いるザ・ジャムの最高傑作の呼び声高い4thアルバム。
演奏も曲作りも安定感が出てきても疾走感あふれるシンプルなアレンジは相変わらず。
1. 電話のあの娘
2. 引き裂かれぬ仲
3. プライヴェイト・ヘル
4. 少年の兵士
5. 不毛の荒野
6. 燃え上がる空
7. スミサーズ-ジョーンズ
8. サタデーズ・キッズ
9. イートン・ライフルズ
10. 恋はヒート・ウェイヴ
かつてはあまりにシンプルすぎてちょっと物足りない感もあったザ・ジャムも4枚目になるとすっかり風格が出てきて安定感がある。
ポール・ウェラーのソングライターとしての成長はもちろんのこと、一番キレを感じるのがドラムのシャープなリズムキープ感。
これがギターとベースのリフとビシっとタイトに決まって小気味良いし全10曲ってのも潔くて良い。
従来のネオモッズ的なタイプの曲以外にもリコーダーのリフがとても印象的な『不毛の荒野』、ストリングズを効果的に取り入れた『スミサーズ-ジョーンズ』などそれまでのジャムにはなかった幅広い音楽性が混在していて聴き所は多い。
『プライヴェイト・ヘル』のたたみかけるビートとギターリフは日本のビート系バンドへの間接的な影響も大きそう。
最後の曲『恋はヒート・ウェイヴ』のジャジーなアレンジはその後のスタイル・カウンシルを予感させて興味深い。
でもキンクスもそうだけどこの手のイギリス的過ぎるバンドって日本人にとってはちょっと取っ付きにくいために、ザ・ジャムも過小評価されている気がしてならない。
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【アルバムデータ】
チャート 全英4位、全米137位
セッティング・サンズ収録曲の動画
The Jam – Going Underground
The Eton Rifles
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