BOSS BR-600はノートブックサイズのコンパクトボディに今までのBEシリーズの機能を引き継いだギタリスト・ベーシスト向けのオールインワンMTR。
購入して使ってみて結構気に入ったのでレビューしてみた。
コンパクトに多機能が収まったMTR
BOSSのBRシリーズは前々からかなり気になっていたので、すでにKORG D4を持っているにもかかわらずBR-600を購入してしまった。
決め手になったのはやはりコンパクトな大きさ。
最近では小さなMTRは各メーカーから発売されているがBR-600はそれに加えて非常に薄い造りだ。
それと期待したのはやはりメーカーがBOSSなのでエフェクターの種類と品質の良さだった。もしかしたらBR-600を買えばギターとベースのマルチエフェクターを買う必要はないかも!?というセコイ理由もあった。
エフェクターの種類、品質
早速ギター用のエフェクターをひとつずつチェックしたが品質はもちろん問題ないが、種類は期待したほどバラエディに富んだいる訳ではなかった。
やはり飛び道具的な使い方をするには別途マルチエフェクターは必要だが、ベーシックな音色ならプリセットのエフェクターで十分と言えそう。
品質的にはKORGとさほど大差ないように感じた。
優れているエフェクターは録音時よりも録音後に使うマスタリングやループエフェクトのほうで特に出来が良いのがボーカルの音程を補正するピッチコレクションだ。
ソプラノからテノールまで曲や歌い手にあった音程が設定でき効果も抜群!
個人的にはこの機能だけでも価格分の価値があった。
ただし同トラックにギターの弾き語りとかを録音すると今度はギターの音が不安定になってしまうので注意しよう(自分の歌唱力に自信がある人には無用な心配だが)
使い勝手、機能
気になったのがソングを選択する際にユーティリティ→エンター→ジョグで選択→エンターで決定といちいちしなければならないのが結構面倒。
スイッチひとつで選択出来るKORGシリーズと比べると明らかなマイナス点だ。
何しろ小さくて薄いので従来のMTRにあったようなアナログ的なスイッチは省略してある。
PANやイコライザーのツマミはなくやはり何回もスイッチを押して設定しなければいけないがこれは慣れの問題か。
実はBR-600のイチ押し機能は内蔵のマイク
通常のMTRの内蔵マイクと言えば使い物にならないくらいショボイ物が大半だがBR-600の内蔵マイクは小さなノイズまでも拾ってしまうほどの高性能で弾き語りやちょっとしたメモ代わりの録音にも使える。
実際に私は今までカセットテープレコーダーに曲作りのアイディアを録音していたが、ノイズが多い、メディアの耐久性の不安などの理由からBR-600に曲のアイディアを弾き語りやハナ歌で吹き込んでいる。
ハナ歌の場合、音程が不安定になりがちなので前出のピッチコレクションで補正できるので大変便利だ。
ただしファンタム電源はないのでコンデンサマイクを直接接続できない。
ちなみに記憶メディアがなぜか今時コンパクトフラッシュだが特に気にする点ではないかも知れない。
不満点はプリセットのリズム
BR-600の内蔵されたリズムには4分の4拍子しかないのが大きな不満点。
だからプログレとか作りたい人(あんまりいないか?)にはおすすめは出来ない。
せめて8分の6拍子くらいは用意して欲しかった。
まとめ
たくさんの機能とエフェクターを使いこなす自信があるギタリスト、ベーシストならばBR-600は値段分以上の価値は十分ありそうだ。
曲のアイディアのメモ代わりにデモ曲作成にと用途によって活躍出来るだろう。
主な仕様
●トラック数:トラック=8、Vトラック=64(各トラックに8つ) ※同時に録音できるトラック数は最大2、同時に再生できるトラック数は最大8です。
●記憶容量:コンパクトフラッシュ=32M~1Gバイト
●データ・タイプ:ハイファイ(MT2)、スタンダード(LV1)、ロング(LV2)
●信号処理:〈AD変換〉24ビットΔΣ方式+AF-AD(ギター/ベース)
DTM全盛のごの時代にいまだに10年以上前に書いたこの記事にちょっとアクセスがある事に驚いている。
確かに使いやすかったけど、もしかして名器なんだろうか?
コメント
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かなりいい加減で本格的じゃないですよ。
結果的にテープに録音するよりこっちのほうが後々楽なんです。
そうですね、やっぱりBOSSのマルチエフェクター欲しいです。