今となっては貴重なオリジナルメンバーのみで構成された初期スマパンの映像集。
ライブ以外にもツアー先でのTV出演時の映像あり、訳の分からないメンバーの寸劇もありの盛りだくさんの内容。
- Quiet(Live in Atlanta’93)
- Disarm(English TV’93)
- Cherub Rock-acoustic(MTV Europe’93)
- Today(Live in Chicago’93)
- I Am One(Live in Barcelona’93)
- Soma(Live in London’94)
- Slunk(Live on Japanese TV’92)
- Geek USA(Live on German TV’93)
- Mayonaise-acoustic(Live Everywhere’88-’94)
- Silverfuck(Live in London’94)
- 〈映像特典〉ダイアローグ(未発表曲)/スタジオでのインタビュー風景/ザ・ロスト’94・テープ:クワイエット/スネイル/シヴァ/アイ・アム・ワン/奇人U.S.A./ソマ/ハマー/ポーセリナ/シルヴァーファック
DVD化と日本語対応に感謝
本作『ヴューフォリア(Vuforia)』は、2ndアルバム『
』発表直後のライブとテレビ出演時の演奏シーンが中心となっている。内容的にはファンなら充分に楽しめるが、私が最初に購入した94年には輸入版のビデオしかなく字幕がなかったので、曲の合間にある寸劇のいらない場面を早送りをしなければいけなかったので観るのが結構面倒だった。その後に購入したDVD版は、デジタルリマスターされ日本語字幕とチャプター付きで選曲可能になったので本当に良い時代になったと思ったものだ。
まずは『Quiet』のライブ映像からスタートする。
一発撮りなので演奏は粗いとは言えバンドとしての一体感、高揚感があり、やはりこの時期のスマパンならではの魅力がある。
その次のダーシーによる寸劇が入る。以前輸入盤で購入した際には訳が分からなかったが、日本語字幕入りを見たら意味は分かった。ただいるかこのシーン?
『Disarm』はテレビ出演時の演奏らしいが、こちらもライブ演奏であてぶりや口パクではない。
『Cherub Rock』と『Mayonaise』のレアなアコースティック・バージョン。これが実にカッコ良い。
テクニック的にしっかりしているから轟音ギターが無くてもこれはこれで十分に聴きごたえがある。
その後のメンバーがセラピーを受けている寸劇、やっぱりいるのか?これ。
『Today』のライブ・バージョンを観るとやはりこの時期のスマパンは特別な魅力を放っていたんだなと改めて実感した。
『I Am One』は、ファースト・アルバムに収録されている曲だが、93年ツアーバージョン。
ステージの空気を完全にコントロールするビリーの壮絶ギターテクニックとジミーとのツインギターソロが聴きどころ。
注目は日本の深夜番組で収録された『Slunk』。司会していた三宅裕司と森口博子もしっかりと映っていて三宅裕司なんてわざわざアップショット付きだ。
途中『Siamese Dream』のレコーディング風景も収録されているのがファンにはうれしい。
そしてVHS版では収録されていなかったDVD特典として94年のライブ映像が8曲も収録されている。
こちらは記録用の定点カメラで収録されている映像だがこれはこれでよし。
総評
2000年以降のスマパンしか知らないファンには、この頃の毛がフサフサしていてファーが付いたコートやカラフルでグラムロック風なファッションのビリー・コーガンは異様に見えるのかも知れない。
収録曲はダブっているのが残念だがなかなかレア映像が多い。
個人的には、現在のスマパンはメンバーも音楽性もスマパンであってスマパンではない感じ。
いつまで経っても、この時のオリジナルメンバーのスマパンしか受け入れられないのだった。
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