ブライアン・フェリーが65歳時に発表された13枚目のソロアルバム。
イーノを含むロキシーの初期メンバーが久々に集結して製作されたフェリーソロ作の最高傑作。
- ユー・キャン・ダンス
- アルファヴィル
- ハートエイク・バイ・ナンバーズ
- ミー・オー・マイ
- シェイムレス
- ソング・トゥ・ザ・サイレン
- ノー・フェイス、ノー・ネイム、ノー・ナンバー
- BFベース(オード・トゥ・オリンピア)
- リーズン・オア・ライム
- テンダー・イズ・ザ・ナイト
- シェイムレス (ピロスキー・リミックス) ※日本盤ボーナストラック
おじいちゃんの美学
ブライアン・フェリーのひさびさのソロアルバム『オリンピア』を聴いた。
この金髪モデル(ケイト・モス)を使ったジャケットのセンス、相変わらずだなぁなんて思いながら。
やっぱり年が年だし全然期待はしてなかったんだけど、結論から言うとメッチャ良かった。
フェリーさんの音楽的方向性はロキシーの後期からほとんど何にも変わってない。
ただちょっと声が老化しておじいちゃんぽい声になったくらい。
でもそれすらもちょっと味みたいな感じで悪くない。
オープニングの『ユー・キャン・ダンス』からして完全に後期ロキシー・ミュージックっぽいアレンジだ。
ブレない、とにかく全くと言って良いほどブレがなく迷いを感じない。
音楽的には特に説明する必要のないくらいの「いつもの感じ」だ。
ただ『オリンピア』では他のソロアルバムに比べて自然体で気負った感じがないのですんなり入ってくる。
よく言うと円熟、悪く言うと停滞している変わらなさは尊敬に値する。
やっぱり元ロキシーメンバーが多いせいか、コーラスの入れかた、ピアノやサックスのアレンジがロキシーっぽい。
『ミー・オー・マイ』のフィル・マンザネラ風のウネウネしたギターソロは後期ロキシー以上にロキシーっぽい。
でもこの曲でギターで参加しているのはマンザネラじゃなくてデヴィッド・ギルモアだった。
アルバム総評
数十年微動だにしない偉大なるマンネリズム。
だけどソロデビューしてから一貫して丁寧に魂を込めて曲を作っているのが伝わってくるから、それが感動を生む。
とにかくこれまでのブライアン・フェリーが好きだったファンには安心して聴けるアルバム内容になっている。
『オリンピア』は、まるでロキシーミュージックのラストアルバム、『アヴァロン』に続くアルバムを聴いているような気分にさせてくれる。
【おすすめ関連記事】
コメント