最後の来日の予感がしてどうしても行きたくなった
2002年以来tとなる2019年ワールド・ツアーを行ったブライアン・フェリーの日本ライブ公演は、東京と大阪で1日ずつ行われた。
2か所のみでの開催というのは寂しい気もするけど、フェリーさんの年齢的にもこれがライブで観る最後のチャンスかも知れない!と思って行ってきた。
ブライアン・フェリー は、1995年 MAMOUNA TOURに行って以来、ライブは観ていない。
その時は前から10列目くらいの席が取れてロキシー・ミュージックのナンバーも聴けて本当に満足して帰った。
その後の2002年のツアーは、満足した気分を引きづっていてまあいっかとスルーしてしまった。
そしてその2年後のロキシーミュージック再結成ツアーは痛恨の見逃しをしてしまった。
知っていたら絶対行ってたのに!
本当にロキシーのライブを見逃したのは一生の不覚だった。
あの時は本当にショックがでかくてしばらく何も考えられなかった。
おそらくその数年後にフェリーさんが来日ツアーを行っても行かなかったと思う。
それくらいにショックを引きずっていた。
しかし、その間ブライアン・フェリーは新作を出すも日本ツアーは行わずに月日は過ぎていった。
そして気づいたら2019年になっていた。←今ここ
会場のオーチャードホールには行ったことがなかった。
何だかクラシックの会場というイメージがあったけどロックやポップスのライブもやるんだな。
久しぶりの渋谷で場所がわからずに反対側の歩道で坂を完全に渡りきってしまい引き返すハメになる。
早めに出たのでまだ開演前だった。良かったー。
会場の客層の年齢はやはり高い。
40代の自分が若手に思えるほど若い客がいない。
まあキムタクのドラマの主題歌になった『トーキョー・ジョー』以降、日本のメディアで紹介される事もなかったし仕方ないか。
遠目で観るあまりの変わらなさに感動
19時きっかりにライブがスタート。
初っ端は『The Main Thing』か。
イントロの途中で登場したフェリーさんは遠目に見ても、あの独特のもっさりとしたダンスを確認出来てやっぱりイメージ通りの佇まいだった。
そしてバンドの編成もサックスとヴァイオリンを曲によって加えたり、ステージ端に女性コーラス2人を配置するのも以前からのお約束といった感じ。
ギターはフィル・マンザネラじゃなかったけど、クリス・スペディングが来てくれたのは嬉しい!
年齢を感じさせないアグレッシブな演奏だった。
フェリーの声は、やっぱり年相応にしゃがれてきて高音が出ないし、ところどころ音程が不安的になるけど、元々歌唱力や声量が売りのシンガーではなかったのが幸いして味になっている。
しばらくはロキシー後期やソロのヒット曲でいくのかと思いきや4曲目でいきなり『Ladytron』キター!
デビュー当時の72年とアレンジもテンポもほとんど変わらないのがスゴイ。
7曲目の『Tokyo Joe』でやはりエラく盛り上がる。
特にすぐ前列の若い客(と言っても30代くらい)は、この曲でフェリーを知ったらしく立ち上がってしまう。
まだ先は長いのだし、座ってじっくり観ようではないか?頼むから。
『In Every Dream Home a Heartache』のイントロが流れると思わずニヤツとしてしまう。
この曲も含めて40年以上昔の曲をアレンジもほとんど変えずにCDに近い演奏だ。
アーティストには、ライブで過去の曲はどんどんアレンジを変えて演奏するタイプと同じアレンジを煮詰めていくタイプがあるが、フェリーは典型的な後者だ。
古い曲なのに逆に新鮮味があり、若いころよりも円熟味を感じる。
後半はヒット曲でたたみかける『Re-Make / Re-Model』からの『Editions of You』までお約束の大盛り上がり。
『Jealous Guy』までほとんどMCなしで飛ばしまくるのは、もっと年相応の落ち着いたゆったりとしたライブを予想していたので意外だった。
ここまでやったりもうやる曲ないじゃんって思ってたらアンコールでは『Let’s Stick Together』でしめてくれた。
ここまで約1時間35分。
- The Main Thing
- Slave To Love
- Don’t Stop the Dance
- Ladytron
- Out of the Blue
- Oh Yeah
- Tokyo Joe
- A Waste Land
- Windswept
- Bete Noire
- Zamba
- Stronger Through the Years
- Don’t Think Twice It’s Alright
- My Only Love
- In Every Dream Home a Heartache
- If There Is Something
- More Than This
- Avalon
- Love Is the Drug
- Re-Make / Re-Model
- Editions of You
- Jealous Guy
- Let’s Stick Together(アンコール)
まとめ
もうちょっと長くやってほしかったし、『She Sells』とかもっとやって欲しかった曲はいくつかあったけど、年齢を考えると驚異的な飛ばしたライブだったと思う。
帰り道、「思ってたよりずっと良かったね」という会話が聞こえてきた。
本当にそんな良い意味で期待を裏切る素晴らしいライブだった。
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