スウェード/ドッグ・マン・スター(Suede/Dog Man Star)
スウェードがバーナード・バトラー脱退前の最後のアルバムとなる2ndアルバム。
全体に張り詰めた緊張感、ダークで退廃的で美しくもはかない初期スウェード代表作であり、90年代UKロックの名盤。
1. イントロデューシング・ザ・バンド
2. ウィ・アー・ザ・ピッグス
3. ヒロイン
4. ザ・ワイルド・ワンズ
5. ダディーズ・スピーディング
6. ザ・パワー
7. ニュー・ジェネレーション
8. ディス・ハリウッド・ライフ
9. ザ・トゥー・オブ・アス
10. ブラック・オア・ブルー
11. アスファルト・ワールド
12. スティル・ライフ
13. モダン・ボーイズ
正直、最初に発表されたシングルに比べてスウェードのデビューアルバムはかなり期待はずれだったのでドッグ・マン・スターはずっと聴いていなかった。
でもなんとなく気になっていたアルバムではあった。
バーナード・バトラーのソロ作は良かったし、その後のスウェードのポップさとキャッチーさも嫌いじゃない。
発売から10年以上経過して聴いてみたドッグ・マン・スターのエコー処理された繊細なサウンド作り。
そして何よりもブレッド&バーナードの素晴らしいソングライティング、全体を支配する退廃的でスペイシーな雰囲気、すべてが気に入ってしまった。
1曲目の『イントロデューシング・ザ・バンド』、これってどう聴いてもお経をモチーフにしたとしか思えない。
こんな曲をいきなりもってくるのはかなりの冒険だったと思う。
4曲目の『ザ・ワイルド・ワンズ』はバーナード・バトラーのネバっこいギターが、これまたネバっこいブレッド・アンダーソンのヴォーカルに絡みつく初期スウェードの持ち味全快なトラック。
ベストトラックは『ニュー・ジェネレーション』。
この時期のスウェード以外では作りえないせつなく力強い名曲。
ディス・ハリウッド・ライフの退廃的なサックスの後の攻撃的なギターリフなどとても効果的なアレンジも光っている。
他にもシングル・カットできそうな曲が目白押しでやはり複数の大きな才能をもったバンドというのは単純に1+1ではなく掛け算なんだなと実感する。
バーナード・バトラーがどのタイミングで脱退したのかは知らないけど、おそらくほぼ完成までいたのではないだろうか。
デヴィッド・ボウイの影響はモロに感じながらもスウェード独自の世界をついにドッグ・マン・スターで作りあがることに成功した。
それだけにバーナード・バトラー脱退はやはり惜しかった。
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ディスカッション
コメント一覧
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あれ、1stダメですか。僕は1stがフェイバリットなんです。確かに音質悪くて、僕も最初はイマイチでしたけど・・・。
まあスウェードの最初の3枚はどれも傑作ですよね。
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いやダメじゃないです。
ただその前のシングルがあまりに出来が良すぎたので期待しすぎたんでしょうね。
ドッグ・マン・スターは、いい意味で期待を裏切ってくれたって感じです。