鈴木祥子/Candy Apple Red

2022年3月23日

鈴木祥子/Candy Apple Red

97年発表の当時、ロック路線だった鈴木祥子のアメリカンロックと歌謡曲の融合した90年代を代表するアルバム。

吹っ切れたような心地良いサウンド、詞も他の鈴木祥子のアルバムに比べてドロドロしてなくて良い意味で耳ざわりが良い。

  1. キャンディ・アップル・レッド
  2. 苦しい恋
  3. サルキー・キャット・ストラット
  4. 恋のショットガン(懲りないふたり)
  5. 午後の坂道で
  6. エコロジーバッグ
  7. 3月のせい
  8. 君の赤いシャツが
  9. シェルター
  10. すべてはO.K.
  11. エンジェル
  12. リヴァーズ・エンド
  13. ぼくたちの旅
  14. キャンディ・アップル・レッド(リプライズ)

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ヒット曲はないが粒ぞろいの収録曲

一部音楽ファンには通なアーティストとして知られるシンガー・ソングライター鈴木祥子の一般的な知名度はかなり低いのではないだろうか。

何しろコンスタントにアルバムをリリースするのに3、4年で廃盤になるの繰り返しでこれではコアなファン以外なかなか聴く機会がない。

それにしても鈴木祥子の一番有名な曲が小泉今日子に提供した『優しい雨』ってのもちょっと寂しい気がする。

しかし、これだけコンスタントに一定のレベル以上のアルバムを発表できる女性シンガーソングライターが鈴木祥子以外に日本にあとどれ位いるだろうか。

本作『Candy Apple Red』 は、97年発売の鈴木祥子の数あるアルバムの中でも紛れもない名盤である。
バンドサウンドが強調されていながらバラエティに富んだ楽曲は粒ぞろい。

やたらベースラインがカッコいい『恋のショットガン』、せつないメロディーにけだるく唄う『エコロジーバッグ』等もいいが、ニルヴァーナの影響を感じる『シェルター』からの最後までの流れと曲自体が特に素晴らしい。

複数の女性シンガーが歌いまわす『すべてはO.K』、スカパラの客演がミ見事な相乗効果となった『エンジェル』、いつものドロドロとして恋愛観が中心の鈴木祥子の歌詞の世界とはやや趣が違った人生観を歌った『ぼくたちの旅』など聴き所満載!

アルバム総評

アルバム収録曲の曲調自体は統一感はなく鈴木祥子以外の作曲者名義も結構あるが、不思議と違和感なくすんなり聴ける。

他の鈴木祥子のアルバムに比べて『Candy Apple Red』の聴きやすさは歌詞にもある。

普段は男女のドロドロ恋愛をテーマにする事が多い鈴木祥子だが、本作では年齢、性別を超えた普遍的なテーマが多いので、すんなり歌詞が入ってくる。

セールス的に成功したとは決して言えないが、鈴木祥子のキャリアで最もピークと言えるのが、この『Candy Apple Redではないだろうか。

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Posted by nasumayo