ロキシー・ミュージックの6枚目のアルバムであり、ちょうど活動停止時の1976年に発表された初めてのライブ盤でもある。
初期から中期までのベスト的な選曲。
オリジナル・メンバーに加えて中期のメンバー、エディ・ジョブソンがなかなかの好演を見せる。
- Out Of The Blue
- Pyjamarama
- The Bogus Man
- Chance Meeting
- Both Ends Burning
- If There Is Something
- In Every Dream Home A Heartache
- Do The Strand
オリジナルと違うアレンジが光るライブ盤
まずこのアルバムは、ライブアルバムとは言ってもオーバーダブにより、かなり音を重ねて録り直している。
はっきりとした記録はないが、どうやら3か所のライブを編集しているらしい。
この当時のロキシーミュージックのメンバーの技量じゃそれも仕方がないし、フェリーさんの理想のサウンドレベルが徐々に高くなってきた時期だったのかも知れない。
メンバーは、イーノ以外の結成時のメンバー+エディ・ジョブソンという編成。
それ以外のコーラスとベース等のパートに関しては曲によって誰だかわからないくらい入れ替えているが、ベースに関しては、ジョン・ウェットンがスタジオで録り直ししたパートが大半らしい。
これまでロキシー・ミュージックのジャケットには決してメンバーは写らずにモデルのお姉ちゃんが登場していたが、ライブ盤ということなのか、ブライアン・フェリーが登場しており、ロキシーミュージック名義としては、唯一メンバーがジャケットに写っているオリジナルアルバムとなっている。
オリジナルと全く同じ演奏をしている曲は、ほぼなく微妙にアレンジを加えられているのもまた良い!
オープニングの『Out Of The Blue』からスピード感の増したスリリングな演奏でスタート。透明のエレキ・ヴァイオリンで演奏するジョブソンのヴァイオリン・ソロが長めにヒューチャーされており、これが実にカッコ良い!
『Pyjamarama』の粘り気のあるハネ気味のリズム、プログレ感の増した『If There Is Something』など良い味だしてる。
アルバム総評
スタジオ版以上に活躍するのが、エディ・ジョブソンのヴァイオリン・ソロ。
シンセサイザーに加えてヴァイオリンまで演奏するジョブソンは、この後も大活躍するはず!だったのにこのアルバムを最後になぜかバンドを去るのだった。(もしかしてイーノ同様に目立ちすぎて抹殺された?)
曲数はたった8曲しか収録されていないのが残念。
LPレコードの時代とはいえもう少し聴きたかった。
とは言え70年代のロキシー・ミュージック唯一のライブ盤は貴重であり、オーバーダブしている割には、妙に生々しいライブ感のあるアルバム。
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