ルー・リード/無限大の幻覚 メタル・マシーン・ミュージック(Lou Reed/Metal Machine Music)

75年発表のルー・リード最大の問題作。
アルバム収録曲のすべてがメロディーなし、歌なしのギターノイズのみ。
なのになんでこんなにも心地良いんだ!?
- メタル・マシーン・ミュージックA-1
- メタル・マシーン・ミュージックA-2
- メタル・マシーン・ミュージックA-3
- メタル・マシーン・ミュージックA-4
ギターノイズだけなのに2枚組って!
聴いた人が判断してくださいとか、聴き手を選ぶとか言われるアーティストやアルバムがあるけど、このルー・リードの『無限大の幻覚メタル・マシーン・ミュージック』はその究極とも言えるアルバム。
なんせアルバムの最初から最後までずっとノイズしか収録されていない。
しかも楽器パートはギターのみ!
音楽の3大要素のリズム、メロディー、ハーモニー、その全てが見当たらない!
一応、収録曲は4曲になっているけど、パート分けされている訳でもなく、ただひたすらノイズの垂れ流し状態が収録されている。
そして何が一番スゴイかって言うと、発表当時これをLP2枚組で発表した事。
ノイズしか収録されてないのに2枚組って意味不明なんだけど、なんかスゲエって思っちゃう。
ブライアン・イーノがロバート・フリップと組んでいた一番ぶっ飛んでいた頃の作風に近い。
夜中にテレビのザーって砂嵐を見ているような感覚が最初から最後まで続くのみ。
不思議と不快感はなくすんなり入っていく。
やさしく美しいノイズ。
そして聴き終えた頃には、なぜか心が癒されているようなヒーリングミュージック的効果を感じる。
ダウナーなトリップ感もあり、邦題の『無限大の幻覚』とはなかなか見事なタイトル。
このアルバムがなかったらソニック・ユースのようなバンドも生まれなかったかも知れない。
しかし、こんなアルバムが日本語解説付きで発表されることはもう2度とないだろう。
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